私たちはみんな、自分の存在や尊厳が守られ、自由に幸せを追い求める権利である「人権」を持っています。それと同時に、私たちは他者との関わり合いの中で生きており、多様な個性を認め合い、共に社会を支えていくということが、求められています。

 現在、世界中で声高だかに、「人権」を守ろうと言われていますが、人種差別的な表現やインターネットでの誹謗・中傷、虐待やいじめなど、他者の人権を考えないような問題が、あちらこちらで起きています。

 1948年12月10日、第3回国連総会で、初めて人権の保障を国際的にうたった「世界人権宣言」が採択されたことを記念し、12月10日は「人権デー」と定められるようになりました。

 あれから69年。人々の「人権」に対する意識は、どれほど変わったでしょうか。なぜ、いまだに差別は無くならないのでしょうか。「人権デー」という日を機に、互いに助け合いながら、誰もがいきいきと生きていける世界の実現に向け、人権を尊重することの大切さに、今一度、みんなが思いを馳せることを願ってやみません。